【Benesseマナビジョン・お茶の水ゼミナール】
難関国立・早慶 合格の流儀

トップ> 難関国立・早慶 合格の流儀> センター試験2013「国語」分析速報

秋元講師

センター試験2013「国語」分析速報

昨年度も書いたことだが、今年はより一層君たちの実力・努力以上に

点差が露わに開いたのではないかと予想される。

皮肉なことに、センター試験の怖さを知っていて

思い入れが強かった生徒ほど、

今年の国語は巨大な海嘯に感じられ呑まれてしまったのではないか。

まず字数からして長い。

評論文600字増、小説文350字増、古文50字増。

分量増だけでなく、のち詳述するが、

文章自体も読み下し易いものではない。

試験時間の80分は明らかにきつい。

十分訓練を積んできた筈なのに

(あるいは訓練を積んだ成果を出したいと力むが故に)

いろんな思いだけが錯綜して

悪夢のように何の手応えもないまま試験終了を迎え

暗澹たる底にいる生徒の顔が浮かぶ。

とはいえトリッキーな読解法が必要だったわけでもない。

今年だけ悪問揃いだったというわけではない。

間違いなく例年より「やや難」ではあるが、

しかし、相変わらずあるいはいつも以上に高得点を取って

会心の笑みを浮かべている生徒もいるに違いないのだ。

その差は何なのか。以下に述べる。


【1】

まずは「小林秀雄」の採用に驚く。「昭和」の評論文の神みたいな人だ。

逆にいえば平成に入ってからはほとんど入試で見かけなくなったので

今回の復活にはぎょっとした。

ちなみに僕が受験生の頃、つまり80年代くらいまで

現代文の参考書コーナーには「小林秀雄」の文庫本が並んでいた。

現代文の力を付けるには生半可な問題集を解くより

小林秀雄の文章そのものを読め、ということなのだろう。

それくらい小林秀雄は読み難い文章を書く人だし

やたら入試に出題されるよ、というアイコン的な存在だったのだ。

おそらく多くの受験生はそんなことは知らず、

なんかくねくねして評論文だか随筆だかよくわからない文章に嫌気し、

馴染みのない表現や回りくどい比喩の多用にうんざりして、

ふだんの評論文となんかテイストが違う感じに

くらくらしちゃったのではないだろうか。

そうなのだ。今回の第1問攻略の成否は、

小林秀雄がもたらす酩酊感に耐えられたかどうか。

本質は何も変わらない。

随筆的だろうが文学的な表現であろうが、

要するに「テーマ」とその「定義」の洗い出し

今回で言うなら乱世時における「鐔」(テーマ)は

「高い実用性」とそこから派生した研ぎ澄まされた

「精神性」を有していたのだ、という「定義」を掴めたのなら、

選択肢には例年のセンター試験通り曖昧さはなく確定できる。

問6のⅱにあるように第1ブロックで「鐔」の定義付けをなした後、

第2・第3・第4ブロックでリフレインする構成を取っているが、

まずは全文に目を通して、むしろ第2〜4ブロックから振り返らないと

第1ブロックに書かれているであろう「鐔」の「精神性」は浮上しにくい。

「評論文」はやはり読みながら解くのは大いに危険なのだ。

具体的に言うと、第1ブロックの段階で問2を先走って解いた場合、

選択肢の④・⑤あたりにひっかかったのではないだろうか。

さらに言うと、問2・問5・問6のⅱは関連し合っていて、

その響き合いに気付ければ至って容易に感じる。

もちろん響き合いに気付くためには

「評論文」の力そのものが要求されるわけだが。

結論をいうと、「やや難」であり、

吹っ飛ぶ生徒はかつてなく吹っ飛んだろうし、

問2の波にうまく乗れたなら残りの問も気持ちよくサーフィンできて

満点をものにした生徒も少なくないだろう。


ここまで、例年以上に字数をかけ過ぎた。

以下、駆け足でのコメントになります。申し訳ありません。

より詳しい解説を知りたい場合は

3月に刊行される「センター分析冊子」をご参照ください。

お茶ゼミのホームページをチェックしてみてください。

今年も先生方のリキがたいへん入った感服の出来です。お楽しみに。


【2】

特筆すべきは、「小説文」の中に「小説文」が含まれているという

「メタ・フィクション」構造を持った題材が出されたという点である。

この入れ子構造になっている「小説文」は

ただの引用的な役割に過ぎないのではなく、

ここにこそ主人公の「本心」が織り込まれている点がミソである。

全文が紹介されているとはいえ、時代背景も古く、

設定状況が掴みにくくもあり、「やや難」といっていい。

ただ選択肢の傷の明瞭さは例年通りであり、

「消去法」が有効であることには変わりはない。

が、問5はきつかったか。


【3】

センター古文王道の「読む」しかないという設定。

一番の敵は「時間」ではなかったか。「やや難」。


【4】

センター国語の中で「漢文」だけは平易な印象があったが、

今年はセンター試験史上初の小問数8設定であり、

問1も決してサービス問題ではなく、

また古文同様「読む」しかないという意味でも「やや難」である。


以上のように、今年はいずれもが難化したといっていいし、

平均点は下がると思われる。

それでも一部の受験生はしたたかに乗り越えて

ひそかにほくそ笑んでいるのだろう。


不本意だった高3生へ。

リベンジの機会はすぐ間近に迫っている。

いかにセンターから教訓を得て、

センターから本命の試験に頭を切り替えるかが肝要だ。

大丈夫。次は成功する。


高2生へ。

この1年間を大いに期待して大いに学んで大いに成長してほしい。

僕らも君らのぶつかりに応えられるように目一杯鍛えておきます。


KEY:[秋元・入試・受験・大学・国語・現代文・古文・漢文・センター試験・センター分析]

秋元先生へのリクエスト・メッセージはこちら

☆お茶の水ゼミナールで国立・早慶GMARCH入試対策☆


2013年1月21日 | 入試傾向・分析