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難関国立・早慶 合格の流儀

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中村講師

「エスエフシィ、ああエスエフシィ、エスエフシィ」(1)

 例年8月以降思わずこのように詠みたくなる(?)人がお茶ゼミでも多数見う

けられます。ちょうど慶応SFC(慶応総合政策・環境情報学部)のAO入試が行

われる時期だからです。

これについては後で簡単に触れますが、今日はSFCの一般入試の小論文につい

て書きましょう。



日本広しといえども、小論文がこれほどまでに合否を左右する大学入試は他に

ありません。それどころか、英語などはいざ知らず、小論文に「一定の点数が

なければ不合格」という条件が課されている入試もおそらく全国でここだけで

はないでしょうか。仮に英語が満点でも小論文がダメなら容赦なく落とされる。

それほどまでにSFC両学部にとって小論文は重要です。ですから、英語と地歴に

比べれば合否を左右する度合いが低い、慶応他学部の小論文と決して同じよう

に考えないほうがよいと思います。


もしSFCを第一志望として、合格したいと真剣に思っているならば、慶応他学部

以上の本格的小論文対策が必要です。そして、総合政策学部と環境情報学部は、

両学部とも受験すべきでしょう。SFCは形式的には二つの学部ですが、一つの学

部に入り口が二つあると捉えた方が正確ですからね。

もちろん、英語が重要なことは言うまでもありません。過去のお茶ゼミ生合格者

を見ますと、単純計算(正答数÷問題数)でだいたい7割を確保していますので、

このあたりが目安となるでしょう。大学発表の合格最低点の点数もその近辺のよ

うです(ちなみに数学でも受験可能です)。

それで、肝心の小論文なのですが、たとえば次のような過去問を見てください。



・・・今日は、現在の日本がいかなる国であるのか、歴史をふまえつつ、優れた

ところや悪いところ、問題点、これからの展望などについて、必ず具体的な事例

(人物、事件、流行、都市、環境、経済、技術など)にそくして、外国の人にた

いして説明してもらいたいと思います。

今回はみなさんにまず語りかける相手の国の人々を選んでもらい、その相手国の

事情も勘案したうえでその国の人たちに、日本について説明し、論じてもらいた

いと思います。二人の文章をよく読んだうえで、みなさんなりの発想と語り口で

自由に書いてください。



これは2003年の総合政策学部の設問から抜粋してきたものですが、そのポイント

は、日本についてただ語ればよいというのではなく、「相手国の事情を勘案した

上で」語らねばならないということです。

つまり、語りかける相手の国民が変われば日本について語る内容も変わってくる

のでなければなりません。たとえば、イギリス国民に対して語る場合とフランス

国民に対して語る場合とで同じであってはならないのです。

おそらくこのときの受験者の中には、途方に暮れた人も多かったのではないでし

ょうか。せめて課題文を参考にしようと思っても、上記の設問のあとに「二人の

文章」の「要約や解説、引用はしないでください。」という注意書きがあるので

す!

しかも、「二人の文章」とは、新渡戸稲造と内村鑑三の文章のことで、これらは、

欧米の人々の事情を勘案して書かれたものですが、それでも相手国が特定されて

いるわけではありませんし、いかんせん古いので、現代に生きる皆さんが答案を

書くには直接の参考にはならないでしょう。

関心のある人は、赤本などを見てください。

要するに、課題文に頼らないいわゆる「ガチ」勝負が要求されているわけですね。

ですから、どの国民を選ぶかがまず重要で、その段階ですでにセンスが問われて

いるということになります。

さあ、あなたならどうする?

続きは次回に。



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2008年9月 9日 | 小論文