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尾形講師

早稲田の長文 番外編その2



前回は抽象的な英文をどう読むか、

現代文的な設問にどう対処するか、という話でした。



宿題は “Humans are social beings.”という文の意味を考えよ、というもの。




この文を「『人間は社会的な存在である』。わお! 抽象的!」

とかやってたら、進歩はありません。

どこがネックとなってこの文が理解できないのか考えてみましょう。



おそらく「社会的な」という日本語自体が、よくわからないからではないでしょうか。

socialはsocietyから派生した形容詞だということはご存じでしょう。

society「社会」という語は、明治の文明開化時代に日本に入ってきた

概念ですが、福沢諭吉はsocietyに当初は「交際」「人間交際」

という訳語をつけたと言われています。さすがですね。

慶応大バンザイ。



socialはその形容詞なわけですから、最初の文は

「人間は交際を行う存在である」

すげー簡単ですね。当たり前ですね。

人間は母親のおなかから生まれ、周囲と関係をもたないと

生きていくことができない、social beingsです。

Ants are social insects.「アリは交際を行う昆虫である」

という表現もあります。



アリの巣作りや、アイスにたかるアリを見てれば一目瞭然です。

「アリは社会的な昆虫だ」と訳したら何のことか分からない。

抽象的な文って、実は

「訳語にひっかかって抽象的に見えてしまう」

という場合って結構あるのです。



もう一問、頭の体操をしてみましょう。

早稲田大学の03年国際教養サンプル問題の長文読解問題から。

日本語で大まかな話の流れを書きます。

ヨーロッパでは17世紀ごろに「科学革命(Scientific Revolution)」

が起こったとされている。

しかし「科学革命」がどのようなものだったかということについては、

歴史家によって意見が異なる。

このことは「科学革命」が歴史家のconceptual categoryだった

ということを示している。

こういう文章の流れです。



さて、このconceptual categoryとはどういう意味でしょうか?

正解は次回。



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2009年12月11日 | 早稲田