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中村講師

続・09SFC総合政策論文入試



前回はSFC総合政策の09年度の問題を取り上げて

複数課題文問題において、比較の観点を見つけることの重要性を指摘しました。



とはいっても、これは高校生にとっては結構難しいことで、

できる人はあっさりできてしまうのですが、

そうでない人は、日頃からそうした意識を持って練習しておかないと

なかなかできるようにはならないものです。

それで今回は(役に立つかどうかわかりませんが)ひとつアドバイスです。




09年度の問題、実はこれ、最初に見たときに

おもわず「あっ」と声をあげてしまった問題なのです。

SFCには「KEIO SFC REVIEW」という雑誌があり、

これを私もたまに拾い読みしているのですが、

そこではS教授へのインタビュー記事が掲載されていました。

そのタイトルはずばり「総合政策=マニフェスト」(!)



このS教授が言うには、

総合政策学部は「マニフェスト」を学ぶ場所と位置付けられるそうです。

マニフェストは単なる政策の寄せ集めではなく、「全体の体系」であって、

一般の人が読みこなすのは難しい。

でも・・・

(a)大きな争点は誰でも理解できるように書かれているはずなので、

そこからまず理解するようにすること。

さらに・・・

(b)自分の実感に照らしてマニフェストに書かれている内容が

達成できているか判断すること。

そして、この(a)(b)は当然として・・・

(c)大学で総合政策を学びたいと考えている人(ということはSFC受験者ですね)は、

体系的に読む、つまり、各政策間の優先順位がどのようになっているのか、

それを考えて読むこと。

・・・とありました。



総合政策は政策立案を目指して様々な分野の知識を得る学部ですが、

それと同時に、政策は包括的な理論に支えられていて、

その目的を達成するためにどういう手段

(それはもちろん民主主義のプロセスの中で実行しなければなりません)を使うか、

というような実践的な側面もあるのだから、

そこまで研究するという意味で「総合政策=マニフェスト」だということになるでしょう。



それで、前回取り上げた問題の問2で提示された比較の観点を見てみますと・・・





(1)目指すべき社会の姿(←上記の(a)に相当します)

(2)目指すべき社会を実現するための具体的政策(←上記の(c)に相当します)

(3)政策の実現可能性を支える根拠やデータ(←上記の(b)が手がかりになります)

(4)言及されていない重要政策






ですから、この記事をきっかけに、新聞やニュースに注意して見ていた人にとって

今回の問題はかなり有利だったということになるでしょう。


 



私自身、この記事を読んではいたのですが、読み流していたため、

実際の出題を見て、思わず「あっ」と言ってしまった次第です。

この記事が載ったのは2008年3月。出題されたのは2009年2月。

まさにS教授の意向が反映された(というか、彼が作った?)問題だと言えます。

上記の(1)~(4)の観点は、さっきのインタビュー記事を踏まえて

「SFCで学びたいなら、この4つくらい、すぐ頭に浮かぶように」

というS教授からの具体的メッセージのようにすら見えてきます。



この「KEIO SFC REVIEW」は一部オンラインでも読むことができます。

こちらを見てください(全文が読めるのは最近の号に限られるようです)。

SFCの先生、学生の現状を伝える記事が満載ですので、

AO入試、一般入試を問わずSFCを第一志望としている人には、

一読をお勧めします。



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2009年10月20日 | 慶應