トップ > 早慶・難関国立 合格の流儀> 複数課題文―09SFC総合政策論文入試
このブログを書いている現在は、衆議院選挙の約1週間前でして、
世の中は選挙一色という状況です。
連日新聞は各党のマニフェストを比較していますが、
マニフェストといえば、ご存知の方も多いことでしょう。
09年度慶應SFC総合政策学部の小論文は、
自民党と民主党の07年参議院選挙マニフェストを比較する
という問題でした。
SFC志望者なら常識ですが、SFC一般入試では、
小論文が英語と同じ合否左右度を持っています。
09年度も、これに恥じない、小細工なしの本格的な出題だったと言えるでしょう。
しかも、09年に衆議院選挙があることを見越したような出題で、
社会的な関心を日頃から持っているかをズバリ問う出題でした。
SFCには総合政策と環境情報という二つの学部がありますが、
小論文講師としてトレーニングのしがいがあるのは、
明らかに総合政策ですね。
(環境情報についてはAO入試との関連で以前に書きましたので
そちらを参照してください)
いわゆる複数課題文の王道と言うべき出題をするからです。
複数課題文を出題する意義の一つに、
受動的読解力ではなく、能動的読解力を試すことができる
というものがあります。つまり、
一つの小難しい課題文を出すよりは、それぞれの課題文が簡単でも
その主旨を比較して読まねばならないということでして、
漫然と読むのではなく、
「何が論じられているか」を意識しながら読む思考力を必要とする
ということなのです。
例を出しましょう。以下の二つの課題文があるとします。
課題文A 尾形さんは赤いシャツを着ている。
課題文B 武田さんは黒いかばんを持っている。
この二つって比較できますか?
もちろん比較になりません。
お分かりの通り、「シャツ」と「かばん」が違うからですね。
比較を成立させるには、
たとえば課題文Bが「武田さんは黒いシャツを着ている」
となっている必要があります。
つまり、「シャツ」という共通のものを見つけることが必要なわけです。
比較という行為においては、この共通のものを見つける必要があります。
これは一般的に「比較の観点」と呼ばれます。
SFCは伝統的に複数課題文を出題してきました。
とりわけ総合政策学部の過去の出題を見ますと、
「比較の観点」が見つけられなければ手も足も出ない
ような問題が多いと思います。
09年度もその例外ではなく、問1は
横軸と縦軸からなる座標空間を作って、両軸が何を意味するか書いた上で、
両党が座標空間のどこに位置づけられるか示し
「そのような2つの軸を選んで座標空間を作った理由」を説明する
というものでした。
つまり、この2つの軸こそ「比較の観点」に他ならないわけです。
志望者の皆さんは、ぜひ赤本などでトライしてみてほしいのですが、その前に
この1~2週間新聞紙上で毎日掲載されているマニフェストの比較記事を
読んでおくとよいでしょう。
数年後には皆さんも選挙権を得るわけですから。
KEY:[中村・論文・小論文・入試・受験・大学・慶應・慶応・SFC・総合政策・環境情報]
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2009年08月25日 | 慶應