・・いい解答例はないかなと思っていたら、こんなものを思い出したからです。
【生徒の解答例】
私は、日本語文化に注目する。(→(b))先日テレビで「阪急電車、梅田まで三
〇分」とプリントされたTシャツを着たある邦人タレントを見た。日本では笑
われるしかないTシャツである。しかし、どうやらそのTシャツはニューヨー
クで売られているらしく、そのタレントは、アメリカ人は文字の意味ではなく、
ただ文字の形だけに物珍しさを感じて、こんなTシャツを着ているという皮肉
を込めて着ていたのだった。(→(c))
これは、単に、日本が欧米文化に対して自らの独自性を主張できるようになっ
たということではない。Tシャツの文字に象徴されるように、欧米の日本に対
する理解には、いまだ歪んだフィルターしかかかっていないことも、私たち日
本人は十分に意識した上で、それを醒めた目で客観化しているということなの
だ。(→(d))欧米との関係の中で自らを客観視できるようになったことは、八
〇年代から新世紀にかけての日本における欧米文化への対応の特色である。(→
(a))
これは4~5年前のお茶ゼミ生が授業で書いてくれた答案です(表現には私が
手を入れています)。
文中の記号は、前回のブログ後半の「設問の真意」を見てほしいのですが、
要するに、設問を(a)(b)(c)(d)に分解し、その論理的つながりを分析することが
この問題を解く鍵だったわけです。
一読すればわかるように、この答案を書いたお茶ゼミ生はこの鍵をずばり見抜
き、これを答案構成に確実に反映させています。
それは「(b)→(c)→(d)→(a)」という構成でした。
自分の注目する文化領域をずばり書き(b)、身近な欧米文化体験から適切なもの
を選んで自分の視点で記述し(c)、それを日本人全体の考え方の変化に結び付け
て(d)、結論を導き出しています(a)。
このような答案を制限時間内に(←これを忘れずに!)作成する力こそ、慶応
小論文の突破のためにはまず必要でして、逆に言えばこの力を欠いたまま受験
した人は、仮に合格してもこう言われることでしょう。
「偶然だぞ」
・・・ってね。
次回はこうした「設問分析→答案構成」をさらに応用してみたいと思います。
お楽しみに。
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