助産師の部屋

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「 2013年11月」のアーカイブ

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予防接種のおはなし

2013年11月29日(金曜日) 日本看護協会

みなさま、こんにちは。

 

今回は、インフルエンザと風疹の予防接種について

ご紹介します。

 

 まず、予防接種の目的は、「病気の原因となる細菌や

ウィルスを害が少ない状態で身体に入れることで、

自然感染のように実際にその病気を発症させるわけ

ではなく、コントロールされた安全な状態で、体内に免疫を

作ること」です。

 

 予防接種には「生ワクチン」と「不活化ワクチン」の2種類が

あり、妊婦さんが受けられる予防接種は「不活化ワクチン」を

使ったものです。

 生ワクチン1.png

 不活化ワクチン1.png

 

 インフルエンザの予防接種は「不活化ワクチン」を使います

ので、妊娠中にも受けることはできる、とされています。

 ただし、身体に異物をいれることになりますので全く「無害」

であるとは言い切れません。そのため、予防接種をする時の

妊娠経過と体調を含め、必ず担当医師と相談することが

大切です。

 

 また、よく耳にするようになった「風疹」の予防接種には

「生ワクチン」が使用されています。そのため、妊娠中の

接種はできません。「生ワクチン」の予防接種は、妊娠前や

出産後に接種することを医師や助産師に相談のうえ

ご検討ください。

 

 これから乾燥し寒くなる季節の風邪予防の原則は、身近に

いる家族を含めたうがい手洗いの徹底、日々の健康(体調)

管理、出かける時間帯(人が多い時間など)や対策(マスク

など)を心がけましょう。

 

 お母さんと赤ちゃんが元気でいるために、家族全員がどの

予防接種を受けたか、今後どのような予防接種を受けた方が

いいのかについて、医師や助産師に相談されてはいかが

でしょうか。

 

参考:産婦人科診療ガイドライン 産科編2011(日本産科婦人科医会)

妊娠中の体重増加について

2013年11月26日(火曜日) 日本看護協会

みなさま、こんにちは

 

 今回から妊娠中の過ごし方について、お話をしたいと

思います。

 

 妊娠中の体重増加は、どのくらいが望ましいのでしょうか?

 大切なことは、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい体重

増加である、ことです。

 

 みなさんは、ご自分のBMIをご存知ですか?

BMI(Body Mass Index)とは、体重と身長の関係から計算

される体格指数で、以下により計算することができます。

 

   BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) 

 

 妊娠する前の体重をもとに計算したBMIで、妊娠期における

望ましい体重増加量を知ることができます。

詳細は表1を参照ください。

 

【表1】

表1’’.jpg

(※1)体格区分が「ふつう」の場合、BMIが「低体重(やせ)」

に近い場合には推奨体重増加量の上限側に近い範囲を。

「肥満」に近い場合には推奨体重増加量の下限側に近い

範囲を推奨することが望ましい。

(※2)BMIが25.0をやや超える程度の場合は、

およそ5kgを目安とし、著しく超える場合には、他のリスク等を

考慮しながら、臨床的な状況を踏まえ、個別に対応していく。

資料:妊産婦のための食生活指針(厚生労働省)

 

 妊娠中にお母さんの体重が著しく増加した場合、妊娠

高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが高くなる、赤ちゃんの

体重が増加し難産になりやすい、と言われています。

 

 一方、妊娠中にお母さんの体重が適切に増加しない場合、

貧血や早産、低出生体重児(生まれたときの体重が

2,500g未満である児)になる可能性が高くなると言われて

います。日本は先進国の中で、低出生体重児が増加している

唯一の国で、こうした小さく生まれた赤ちゃんは将来、

糖尿病、高血圧、心臓病といった成人病のリスクが高くなる

ことが研究によりわかってきました(成人病胎児期発症説)。

 

 おなかの中の赤ちゃんは、ものすごいスピードで成長して

います。その成長に欠かせないものは、「栄養」です。

おなかの中の赤ちゃんが、すべての栄養をお母さんの

体を通して得ていることを考えると、妊娠中の体重増加を

上手にコントロールすることは、お母さんと赤ちゃんの

両方にとって、とても重要です。

 

 おなかの中の赤ちゃんがよりよく育つ環境を整えるために、

妊娠中、そして妊娠前に何ができるのか。

助産師は、お母さんと一緒に考えていきます。

 

 

 

 

妊娠について

2013年11月22日(金曜日) 日本看護協会

みなさま、こんにちは

 

 これまで、助産師の仕事や働いている場所、歴史について、

ご紹介してきました。

  今回からは、妊娠中のこと、お産のこと、そして子育てに

ついて、順にお話をしていきたいと思います。

 

 まずは、「妊娠」についてです。

 少し難しい話になりますが、妊娠とは、「受精卵の着床から

始まり、胎芽または胎児および付属物の排出をもって終了

するまでの状態」(日本産科婦人科学会)をいいます。

 つまり、卵子と精子が出会って「受精」し、受精卵が女性の

子宮に「着床」するところから妊娠はスタートするのです。

 

 受精から約35時間後、たった一つの細胞だった受精卵は、

細胞分裂を開始し、そして、驚くべきことに、皮膚や筋肉、骨、

内臓など、ほとんどの器官や組織の土台が、受精後4?8週

(妊娠6?10週)という早い段階で形成されていきます。

 そして、約10カ月間(40週間)、子宮に優しく包まれ、温かい

羊水の中で赤ちゃんは育っていくのです。

  

 太古の地球で、初めて生命が誕生した場所は、海であった

と言われています。そして、また、わたしたちの新しい生命も

羊水の中で育まれていくなんて、とっても神秘的なことだと

思いませんか?

 

 一方、現在、日本では、7?10組に1組のカップルが

妊娠したくても妊娠できないという問題を抱えています。

 そして、「いつ」「どんな」治療をするか、「何回」治療するか

など、難しく葛藤に満ちた選択を何度も行うこととなります。

 

 助産師は、すべての妊婦さんや、お産をする女性、子育て

中のママやそのご家族の力になるとともに、不妊に悩み、

多くの不安を抱える女性とその家族に寄り添い、支援する

存在でありたいと思っています。

 

 

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