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2015年01月20日更新
5年生の算数で最大のつまずきポイント

「割合」の3大つまずき解消法

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5年生で習う算数の中でも最大の壁といえるのが「割合」。中学年までは算数が得意だった子でも、
ここでつまずくケースが少なくありません。自信をもって6年生に進級できるようにするためにはどうしたらよいのでしょうか。(株)ベネッセコーポレーションで小学校算数科顧問を務める八木義弘先生に学習のポイントをうかがいました。
八木義弘(やぎよしひろ)先生

公立小学校校長、東京都算数教育研究会会長などを経て、現在は(株)ベネッセコーポレーションで小学校算数科顧問を務める。

数量の関係を図に整理することで、
ぐんと理解しやすくなる。

「割合」でつまずきがちな「比べられる量はもとにする量のどれだけにあたるか」という考え方は、2・3年生で学習した「倍」も割合で、この学習が土台になっています。
倍は理解できても、割合が苦手になる理由を、八木先生は次のように語ります。
「『倍』は、例えば2の3倍が6など、2をもとにする量とすると、その3倍(割合)が比べられる量の6になるということです。また、何倍かを求めるときは、比べられる量6をもとにする量2で割ると、その割合の3倍が求められます。このように初期の段階では、それぞれの数は整数で表されています。ところが『割合』では、もとにする量50に対して比べられる量26は0.52倍になるなどと、1より小さい小数で表す場面を学習する点で異なります。そのため26と50を比べて、26÷50の式からどちらの数が『もとにする量』かわからなくなるのです」
この違和感を取り除くためには、「割合」では、もとにする量を「1」とすると、比べられる量はそのどれくらいにあたるかを図などで視覚的にとらえさせることが大切です。
「また、『割合』の学習では、小数を%を用いて表した百分率(例:0.52を52%とする表し方)や、歩合(0.52を5割2分とする表し方)も学習するので、計算をするときに%を小数に直すことを忘れる子もいます」(八木先生)
次のよくつまずく3つのポイントの他にも、割合に関わる言葉や考え方もきちんとおさえておきましょう。

割合のつまずきポイントは3つある

つまずきポイント1
「割合」とは何かわからない

例題
祭りで出ている店は全体で50店で、そのうち食べ物を売る店は26店である。食べ物を売る店の数は全体の店の数のどれだけの割合か。

これで解決!
「『割合』とは、2つの数量『全体の店』と『食べ物を売る店』を比べ、どのような関係になっているかを表すものだと理解させましょう」(八木先生)

上の例題のケースでは、私たちは「約半分が食べ物の店だ」という言い方をします。この「半分」が「割合」を表す言葉で、数で表すと1/2 や0.5 となります。このように「割合」とは、比べられる量(例題でいう食べ物を売る店の数26店)がもとにする量(例題でいう全体の店の数50店)のどれだけにあたるかを、26÷50=0.52と数で表したものです。「割合」の問題では何を問われているかがよくわからず苦手意識をもつ子供が多くいます。まずは、「食べ物を売る店は全体の店のどれくらいかを問うているのだ」という基本的な考え方をおさえましょう。2つの数量の関係を「割合」として数値で表す場合、もとにする量を「1」とし、比べられる量はそのどれくらいかをみることになります。このもとにする量を「1」とすることが、「割合」の基本的な考え方となります。そして、割合は「比べられる量÷もとにする量」で求めることができます。

例題を式にすると、以下のとおり。
【式】26÷50=0.52 答えは0.52

つまずきポイント2
「もとにする量」「比べられる量」がどれかわからない

これで解決!
「読み取りのヒント例を参考にしたり、図をかいたりして考えましょう」(八木先生)

割合図1.jpg
 
まず、式を立てる前に、図をかく習慣をつけましょう。例題の場合は、まず上下に2本の直線をひき、問題に出てくる数量は上の数直線上に左から数字の小さい順に書き入れます(上図参照)。そして、下の数直線は割合を示すものとして、もとにする量の下に「1」と書き、食べ物を売る店はどれくらいかを見るので26の下に□を書きます。こうして視覚的に情報を整理することで、それぞれの関係がよりわかりやすくなります。また、求める割合が1より小さな数になる答えの見通しも立てやすくなります。
また、次のような言葉をヒントにして図を対応させて、もとにする量を読み取るのもよいでしょう。もとにする量や比べられる量を問題から読み取ることがポイントになります。解答まで出さなくても、問題文を読んで「もとにする量」「比べられる量」がどれかを見分ける学習をくり返すだけでも効果的です。

【読み取りのヒント例】
文章表現をしたとき、「もとにする量」と「比べられる量」は、下記のように表現されていることに気づかせてみましょう。
●「□□は○○○のどれだけの割合か」では、「のどれだけの割合」の前にある○○○がもとにする量となる。
●「□□は○○○の■%」のとき、「の■%」の前にある○○○がもとにする量となる。

つまずきポイント3
どう式を立てていけばよいかわからない

これで解決!
「3つのワザからわかりやすい方法で考えていきましょう」(八木先生)

3つのワザを具体的に見ていきましょう。

ワザ1.図をかいてみる
上の例題を下記のような図で考えてもOK。

割合図2.jpg
 
ワザ2.得意な式を使ってみる
割合に関わる3つの式のうち、使いやすいもので考える。

割合図3.jpg
 
ワザ3.モデルケースに置き換えて考える

●例題を子供が理解しやすいお金や、野球好きの子なら打率の例に置きかえて、モデルとして考えてもよいでしょう。

割合図4.jpg

わかりやすいシーンでイメージさせたあと、同じところを例題でも求められることを確認してあてはめます。
「速さ」の文章題を解くときにも使えておすすめです。しっかり今のうちから身につけておきましょう。

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